煩悩あるがままで
どれだけ政治が変わり、文明が進歩して経済や科学が発展しても、煩悩は少しも変わらないから、人間は幸福になれないとお聞きしました。
思いどおりになれば欲のために、思いどおりにならなければ怒りや愚痴で苦しんでいます。自分の言動を省みても、ニュースを見ても、本当にそのとおりだと痛感します。
そんな煩悩具足の凡夫が、どうすれば本当の幸福になれるのかの問いに、聖人は「不断煩悩得涅槃」、煩悩あるがままで絶対の幸福になれると、全人類の救われる道を明らかにしてくださいました。
この1行でおっしゃっている境地がいかにすごいことか、ひしひしと知らされてきます。
また、聖人42歳の御時、飢饉で苦しむ人々を読経の功徳で助けようとされたとお聞きし、正直驚きました。しかしそれは、救われたあとも煩悩はなくならず、煩悩によって惑わされてしまうのだと知らされました。
だからこそ教えが大事とお聞きしました。正しく深く学んでいきたいと思います。